健康診断の季節です。基準値ってあくまで平均値だよという一医師の独断と偏見
健康診断の季節です。基準値ってあくまで平均値だよという一医師の独断と偏見
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現役医師として働いています。
心と体の健康について、そして人生について考えるのが大好きです。
現場から見えてくること、たくさんの情報の中から行き着いた個人的な考えをシェアする場にしたいと考えています。
訪れて下さった皆さまが少しでもかるーくゆるーく生きる助けになれば幸いです。
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こんにちは!
Dr. Amy えいみーです。
そろそろ職場健康診断の季節ではありませんか?😊
今日は、医学的な基準値というものを哲学的に再考してみようというテーマでお話します。
(注意)かなり独断と偏見が混じっています。
医学的な観点ではなく、あくまで倫理的な観点での考えです。
基準値ってそもそもどうやって決まっているの?
人間というものを計測した数字には、当然基準値や平均値が定められています。
身長、体重の平均値、
ウエストの平均値、
血圧の基準値、白血球の基準値、コレステロールの基準値、
などなど、、、
これらはどうやって決まっているか知っていますか?
人間、人それぞれとは言っても、生物学的にはまぁほぼほぼ同じ遺伝子を持った生物です。
わかりやすく言うと、
おサルと人間よりは、人間と人間の方が似ているわけです。
(お猿の方が似ている人もいるかな?)
となると、まぁ宇宙的な視点で見れば似たような体で似たような数値になるわけです。
それを正規分布といいます。
こんな表見たことありますか?
https://to-kei.net/distribution/normal-distribution/
血液検査の基準値などは、ほとんどが、この95%の人が含まれる範囲、と定められているものがほとんどになります。
(ただし、全ての基準値がそのように決まるわけではありません。腫瘍マーカーなど、特殊な数値はまた別の方法で定められています)
基準値外ってどういうこと?
健康診断で、その基準値から外れた結果が出たとします。
常識的に、単純化して考えると、それは寿命を縮めることになるから、治療や介入をしましょう、という意味になります。
それを、今日はもっと広い視点で見てみます。
世間の平均値に収まっていないとダメなのか?
基準値を外れたものを治療して基準値内にする、というのは、ある意味、
あなたは人と違うから、人と同じになりなさい、
と言っているようなものです。
人間の性格が人それぞれなように、体も人それぞれです。
医学的検査ってどれくらいのことがわかるのか?
病院に行って血を取れば体の中身がなんでもわかるかと思っている方って結構多いのですが、
医学的な検査でわかることというのは、体の一部分を数値化して目安にしているにすぎません。
数値では測れない体調というものは確実に存在します。
その微細な違いは今の医学的検査では拾えません。
自分しかわからないこともある
そういった微妙な体調はあなた自身にしかわかりません。
そして、いくら検査の数値を良くしたところで、あなた自身が体調が悪い、と感じているならば、
それは間違いなく体調が悪いのです。
逆もしかりです。
検査の数値が悪くたって、あなた自身がすこぶる快調に過ごしているなら、(統計学的な寿命は一般の人より短いかもしれないけど、)
それが必ずしもその人にとっての不幸というわけではないのではないか?
私はそう思います。
健康診断の数値を過信しないで!
健康診断であなたの体を客観的に捉えることも必要ですが、
あなた自身の感覚もどうか忘れないで頂きたい!!
それが今日皆様にお伝えしたいことです😊
皆様が心身健やかに過ごせることを願っております。
ご意見ご感想はコメント欄へよろしくお願い致します。
今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
Dr.Amy